豊満でセクシーなヒップは YAMAHA だけ。当初はグランドマジェスティを狙っていたのだが、タイミング悪くリコールのため次の入荷が未定状態。そんな折、店頭にあったニューマジェスティを試乗してみたらアラ不思議。高校の頃バイクに乗っていた記憶がよみがえってしまった(リターン組)。これ下さーい。
燃費重視ならDRIVEmodeだがその代わりにエンブレはあまり効かなくなる。ところがASSISTⅠorⅡmodeに切り換えると生まれ変わったように変身するのが面白い。別のバイクに乗ってるみたいだ。ASSISTⅡならタンデムでもそこそこターマック林道を走れる。ただASSISTⅠはもう少しDRIVEmode寄りの設定でもよかったか?
最大で2.2kg・m/5000rpmと大した数値ではないのだが、イザとなればシフトダウンをすればよいので意外とトルクがあるように感じる。これがメーカーマジックか。しかし30km/hぐらいまでのスタートダッシュはどのモードを使っても変わりはなく、ちょっと頼りがない。
いちいちバイクに鍵を差す必要がないのは、やはり便利。ただ新車購入時に鍵が一つしか付いてこないのは予想外だった。必要な時は別途購入で1万円以上する。スイッチはキー自身の電源とシートオープンの2つあるが電池切れの時は少々やっかいそうなので予備電池は持っておいた方がいいかも。
観音開きなので荷物の出し入れはしやすい。またグランドマジェスティでは問題となっていたハンドルロック時にフロントシートを開けると、ハンドルとシートが当たってしまう問題は見事に解決されていた。
広々としている空のトランクの様子。
14型ノートPCが入る鞄とヘルメットを入れた状況。
シートを開けてもハンドルとは当たらない。
もちろんHIDキットを付けた方がカッコイイし明るいのだろうが、ノーマルでも充分明るい。サスガの4灯式だから?!真っ暗な林道でも結構頼りになる。ただしニューマジェスティのロービームはプロジェクター式なので日中の存在感は薄い。ところでもっと暗闇のコーナー出口を照らす方法ないですかねー、ヤマハさん。
これはビッグスクーター全般に言えることだと思うが、エンジンがカウルに囲まれているので足元が熱くならない。これはイイ。ネイキッドに乗っていた頃はコタツを抱えて走ってるように夏場は足元が熱かったので、これはうれしい発見だ。
ASSISTⅠorⅡmodeであれば通常は効く。しかし林道等の狭い道では30km/h以下の時もあり、これが長い下り坂で続くとエンブレはキャンセルされアイドリング状態となってしまう。アクセルを空けてみる、I.Sスイッチを押してみる等あれこれ試してみてもキャンセルされアイドリング状態のまま坂を下る。これは危険なのでは?
効かない。具体的にはしっかり握らないと効かないので長時間の運転は手が疲れる。クラス分けによるコスト削減は仕方がないと思うが、既に車重は成長してるので、そんな古典的手法はそろそろ止めてダブルディスク化にすべきかと思いますが。おかげでアップダウンのあるターマック林道では右手がシビれてしまいました。
普通に重いですけど。重量だけでみると上記のようにそろそろダブルディスクが必要となってくる重量。250ccですよ?170kg台と言えば400ccクラスの重量。150kg台であれば女性ライダーも更に増えて良い方向に向かうと思うのですが。。重い割には大きな橋でのタンデム走行は風に振られ、平気で半車線分くらい移動します。
アップダウンのあるターマック林道で上りが続くとクラッチの焼けこげたニオイがしてくる。コーナーの立ち上がりから既にストレートに入っているのに、しばらく半クラッチ状態が度々続くのが原因だ。例えば山頂の風車を見に行く等普通の観光コースだと思うのだがそのような使われ方は想定されていないのだろうか。耐久性が心配。
ウインカーはスイッチを入れた時から一呼吸おいて光りだすのでレーンチェンジ等のタイミングがズレる。ニューマジェスティの開発主旨は街乗りを快適にするハズだったのでは?高価でありながらこの程度では非常に残念。あえて調整しているとするならば意図は不明だ。
センタースタンドは擦りやすいので思い切ってコーナーに突っ込めない。ビッグスクーターにそれを求めるのは酷だし何も思い切る必要はないのだが、でもそこそこコーナーは楽しみたい。進入は仕方なく恐る恐るになってしまうのだが、ここはかえって安全でいいのかも知れない。
かける時は「パッコン」といった感じでレバーを倒すので意外と力がいる。どんくさいだけかも知れないが、たまに親指の第一関節をハジかれて当たると結構痛い。キーレスでフロントボックスやシート、給油口のフタはスイッチポンなバイクなのに片手でヒネるだけとか、もう少しスマートな方法はムリなのだろうか。
左側のシフトダウンスイッチの事だが、最初の頃はシフトダウンするつもりで度々ホーンボタンを間違えて鳴らしてしまった。もう慣れてしまったが、慣れたら慣れたで今度はホーンを鳴らそうとしてシフトダウンしてしまう。スペースが狭いので仕方がないのかも知れないが、もう少し区分けした方が使いやすいように思う。
250ccで70万円超のバイク。
上記のウィンカーレスポンスもそうだが、それ相応の仕様なら気にならないがこの価格でシングルホーンとは…。
誰ものいてくれましぇん。。
小さめで見にくいのでもう少し大きな方が良かった。スピードメータに細かい目盛りが付けられているが、読めないのでお飾り。そこよりも燃料計にこそ細かいラインが欲しかった。突然1ブロック分が減るとドキッとする。なお明るさは問題ない。
電源入力時の動画(燃料ポンプ音付)
メーターの夜間照明。
リアカウルに穴を開けないと取り付けられない構造はもう少し工夫をして欲しい。リアボックスを付けるとタンデムシートが全開にできないのもしかり。大切にしたいのでユーザーとしてはできれば穴なんか開けたくないのダ。
タンデムバックレストを取り付けた穴の状態。
バックレストを取り付けた裏側の様子。
エンブレがキャンセルされてしまうのは大変危険なのでマイナス30ポイントの大減点。実存する山奥ではテストしていないのかと思えるぐらいの出来具合だ。更にはフロントブレーキのダブルディスク化など、パワーだけでなくもっと止まる事にも注力して欲しい。
とは言え他のデメリットは目をつぶれる程度で、長距離にもよく奮闘してくれる楽しめるバイクだ。シフトチェンジやクラッチミートなどのシビアな操作系は不要で、基本的にはラク。スタイルもセクシーで、結局自分的にはお気に入り。
追記:
タンデムライドなのでダラ~っと走っているが、ご参考までにこの動画でI.S.スイッチの動作状況が何となく分かるかも。
阿蘇ツーリングのやまなみハイウェイ